良いねぇミニ・コンサート

アンサンブルコンサート
昨日、職場の吹奏楽部で校内アンサンブルコンサートが行われた。1~2年の部員だけで練習の成果を聴かせてくれた。
曲目は「木管三重奏の愉しみ供廖屮侫奪ト・オン・クラシックス」「打楽器二重奏」「木管七重奏」の4曲。時間にして20分ほどのミニコンサートだった。
曲ごとに登場する部員たちは緊張しながら一生懸命に良い演奏をしようと取り組んでいた。少しぐらいのミスは恐れる必要はない。生で聴けるから音楽は素晴らしい。演奏する人がそこに生きているのだ。
詩人の谷川俊太郎『谷川俊太郎質問箱 ほぼ日刊イトイ新聞刊』の中におもしろい質疑応答があった。いろいろな場面に出るときに勇気の覚える内容だ。少し長いが引用しよう。
読者の質問
「論文や本などの長い文章を書くとき。大勢の前でピアノを弾くとき。人前でしゃべるとき・・・・。普段よりプレッシャーがかかります。準備しているときから不安にかられたり、挫折しそうになったり、「間に合わなかった」って焦ったり、予想以上に自分の引き出しがないことに気づいてしまったりします。谷川さんはどうやって暴れ出す自分の気持ちをコントロールしますか?」
谷川俊太郎さんの答
「長い文章を書くときは、あわてずに。毎日たゆまず少しずつ書いていくことで気持ちを平静に保つ。
大勢の前でピアノを弾いたことはないけど、以前ピアノリサイタルの司会をしたとき、ピアニストが盛大に引き間違えたことがあった。その人は冷静に聴衆に断って始めから弾き直した。演奏の合間のトークの時間に、ぼくは間違えたことを話題にして、CDより生演奏のほうが音楽が生き生きして聴こえるのは間違えるかもしれないという、スリルがあるからだと言った。けっこう拍手がきた。
一人でしゃべる講演と、複数で話し合うシンポジウムみたいなものとでは違うからいちがいに言えないが、自分を実際以上によく見せようという見栄を捨てられれば、ずっと気が楽になるんじゃないかな。
でも背伸びしないで、ありのままの自分を他人に見せるのは簡単にできることではないよね。ぼくも詩のリーディングのとき、若いころはキリキリと胃が痛くなった。でも今は居直っていて平静でいられる。暴れだす気持ちをコントロールするには急いで年を取るのもいいかもしれない。」
聴衆は職員。暖かい目と耳で演奏を聴いていた。おだやかで素敵なコンサートだった。
緊張があっても良いゼその方が
生きてる音が心にしみる
残念なり
昨夜は晴れていたがルーリン彗星は確認できなかった。間違いなく見上げる空に「存在」するはずなのに発見できない。まぁ、宇宙の彼方に飛び去ってゆくのを見守ろう。次は数万年後らしいから、それまで生きられるはずはないしなぁ。
一昨年のホームズ彗星を見たときの奇跡はならなかった。