『歌集 青白き光』


佐藤祐禎さんに慶福します

 最近、『歌集 青白き光』という小さな文庫本を読んでいる。福島県双葉郡大熊町に生まれた佐藤祐禎さん(84)の歌集である。佐藤さんは農業を営んでおられる。
 これを読んでボクは驚いた。歌集は初版が平成16年発行なのだが佐藤さんの歌があまりにも今の状況を言い当てているからである。佐藤さんは、『歌集 青白き光』再販文庫本のあとがきで次のように書いている。
「今日に対する予言の書と言われいる」
原発が作られ稼働される過程で筆舌に尽くしがたい暴挙がおこなわれていたことが読み取れる。
 佐藤さんは反原発の歌ばかりではなく家族の歌も多い。その中から原発に関する歌をいくつかピックアップした。

  小小火など告げられず原発の事故にも怠惰になりゆく町か
  原発が安全ならば都会地になぜ作らぬとわれは言ひたき
  原発事故にとみに科目になりてゆく甥は関連企業に勤む
  農などは継がずともよし原発事故続くこの町去れと子に言ふ
  この子らはいつまで生き得む原発の空は不夜城のごとく輝く
  一基にて日に数億を稼ぐといふ原子炉の寿命知る人のなし
  原発に漁業権売りし漁夫の家の甍は光りて塀高く建つ
  「この海の魚ではない」との表示あり原発の町のスーパー店にて
  質問の答へは核心に触れぬまま原発健全性の説明会閉づ
  原発事故テレビに答へしわれの批判没になりたる経緯は知らず
  原発に勤むる一人また逝きぬ病名今度も不明なるまま
  原発に怒り持たぬ町に住む主張さへなき若者見つつ
  わが町は稲あり魚あり果樹多し雪は降らねどああ原発がある

それにしても原発という魔物はいかに非道いかを教えられる。
 福島で稼働した原発はしょっちゅう事故が起きていたことが明らかである。しかも地元の魚ではないと表示されている魚がスーパーで売られているという悪い冗談のような本当の話。こんなことが10年以上前から日常茶飯事だったことがうかがい知れる。3.11の福島第一原発の事故が起きるのが当たり前のような体たらくだったことが見事に詠まれている。

 話は変わる。今日、YGの試合前に長嶋氏と松井氏に非常に違和感のある国民栄誉賞を与えた安倍首相がトルコやサウジアラビアに原発を必死になって売り込んでいる。その説明として
「福島原発事故を経験したので世界一安全な原発を提供できる」
こんな内容のことを言っている。
 ちょっと待ってくれ。と、言いたい。福島原発の総括もまったくなく原発の安全など確保できないものを「金」のためとは言え他国に売り出すとは・・・。このことについては後日考えたい。

 と、言うわけで『歌集 青白き光』に衝撃をうけました。そして知らない方ですが歌集を通じて敬服しました。

   原発を追求したる歌集読む予言の一冊『青白き光』


終日、ボーッとしていた。そんな子どもの日でした。隣の家に咲いていた水仙を一枚撮影しただけ。これもまた一日です。これにて本日のブログは終了です。
アクセスカウンター
リンク
カレンダー
04 | 2013/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
最新コメント
プロフィール

Hi-Rock

Author:Hi-Rock
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR