年取りの夜に


 ボクの地方では大晦日を「年取り」と呼ぶ。おそらく日本中がそう呼んでいたのかもしれない。

 生まれた年を1歳として一つ年を重ねるという節目の12月31日は2歳になれるおめでたい日だったのだろう。日本の伝統的な年の数え方は納得出来るような気がする。

そんな日にとわちゃんのお父さんから電話が来た。

「とわがウクレレが無いと言っているんです」
「ウーム」

 ジョージ・ハリソンの「サムシング」を歌いたいと思いボクは10年前ほどにウクレレを買っていた。ポール・マッカートニーがジョージを偲んで歌ったステージの曲を聴いたときからどうしても演ってみたかったのである。そしてまぁ適当に練習していた。

 で、結局某高校の文化祭の時に一回やったが英国からのALTの前で一番歌っただけで止めてしまった。全曲歌えない度胸の無い男なのか・・・。
 後で聞いたら「最後までやれば良かったのに」と言われた。
 その後ウクレレをポロンポロンやっていた。友人に招かれた結婚式でも一度披露したが音量のなさが災いして少々残念な結果になったのは惜しかった。ハイ。
 その後、ウクレレとも疎遠になりウクレレケースの中で眠っていた。先日のブログで書いた50年前に弟が修学旅行で買ってきたものは手放せない。
 でも、ボクが10年前に買ったものはとわちゃんにプレゼントできる。家人が押し入れからケースに入ったウクレレ発見。
 早速、とわちゃんのもとに持って行った。真っ黒なケースに入った物を何だろうかと興味津々に見つめるとわちゃんとわかちゃんの前で、ジジバカはおもむろにウクレレケースをパチンパチンと開けたのです。すると・・・・。二人は
「ホーッ!!」
と喜んでくれた。

 ウクレレには基本的にストラップがついていないのですが手頃なカメラのストラップをとわちゃんのお母さんがつけてくれた。そして、彼女はおもちゃのマイクの前に立って歌うのです。

 なかなか様になっている。形から入る人なんですねぇ。何がかっこいいのか良くわかっている。

 で、それをうらやましそうに見ているわかちゃんです。良いねぇ。ロックンローラーになれ。


 ところで結論。基本的にボクは西暦を使いたい。年数の計算が面倒だからです。昭和はボクの生まれた年だから明日からは昭和89年で問題ないのです。でも、平成はごっちゃごちゃになるので訳がわかりません。
 

 今年もまもなく暮れる。いろいろあったが色々な意味で日本の大きな転換の年だったような気がする。平和な世界を子どもたちに残すのがボクら老人の義務だと考えている。
 今日、テレビで天野祐吉さんの特集を見た。その中で天野さんが何十年も前に作ったパロディーのポスターがボクの気持ちを射止めた。
 それは二人の兵士が手招きをして「総理あなたが最前線へ」と先に行くように勧めるポスターだった。

この拙いブログを見てくださった方に感謝します。2014年こそいい年になりますように。


  年取りに一歳年をプラスする何だかクビがコキコキするね

これにて本日のブログは終了です。

吉田拓郎と小田和正と


楢岡 353号

 昨日、南外に帰ったら『楢岡 353号』が届いていた。南外村を中心に50年以上継続している楢岡短歌会の会報である。

 会長の巻頭言が心にしみこむ。会長は次のように書いている。

「どんなに平穏でも、今の状態にぬくぬくとしていては惰性に流される。だからこそ、心機一転して新年に臨みたいもの。
まずは約束事を守る。そして小さくても良いので自分なりの目標を立てる。さらに外に視野を広げて独りよがりからの脱皮を心がけたい」

その通りです。ボクのことをずばりと言われている。少しは惰性に流されすぎた1年。来年こそはと思わせてくれた。

   諾々と流れるままに生きるのに少し飽きよう少し逆らえ



「クリスマスの約束」

 今更ですが12月25日に放映された小田和正のテレビ番組。秋田の地上波ではTBS系が放映されていないので見ることはできない。
 そこで塩竃で録画してもらい観ることができた。今回は小田和正に加え、桜井和寿(Mr.Children)、JUJU、スキマスイッチ、根本要(STARDUST REVUE)、松たか子、水野良樹(いきものがかり)、吉田拓郎であった。

 ボクの年代では吉田拓郎が良かったなぁ。「落陽」「リンゴ」「今日までそして明日から」「人生を語らず」である。すぐにギターを引っ張り出して歌ってみた。
 根本要たちのグループの「ミスター・ポストマン」も良い。彼らが最後に歌ったモンキーズの「ディ・ドリーム・ビリーバー」は亡き忌野清志郎の訳詞だった。

 ボクらの年代の名人たちが歌っている姿に勇気を覚えたのであります。

 しかし、考えてみれば小田和正のコンサートのチケットがありながら同じ日の同じ時間帯に近くで開催された柳家喬太郎の高座を聞きに行くボクも変わり者かもしれないなぁ。
 小田和正はテレビで観るだけでいいのかもしれないです。ハイ。負け惜しみではありません。





と、言うわけで本日はとわちゃんとわかちゃんの子守を少々。午後は家の周囲を除雪し、弟の家の除雪もちょっと手伝って終日暮れた。
それなりにノンビリと過ごした年末の一日でした。これにて本日のブログは終了です。

子どもは宝です


 今日は塩竃で目覚めた。天気が良い。しかし、テレビニュースでは東北道で大雪による事故で通行止めの報道が流れている。
 ウーム、今日帰るんだがやばいなぁと思いながら徳島から塩竃に帰省している大河君と遊んでいた。大河君の好きな遊びはジャンケン。彼は遅だしジャンケンを厳しく指摘する。ごまかしができませんね。勝ち負けよりもリズムを大切にするようだ。
 そして恐竜の話。4歳で恐竜が大好き。さすが男の子。実に利発である。難しい質問をしてくる。
「どうして恐竜は隕石が衝突して寒くなって絶滅したんだけれど、今のハ虫類は生きているの?冬眠したの?」
「んだなぁ」
と、ラヂヲでやっていた子ども電話相談室を思い出した。無着成恭さんのように
「それはね蛇もトカゲも亀もワニも恐竜の生き残りなんだけど」
と、やってみたけれど4歳に説明するのは・・・・。地球が全部冷え込んだのではなく暖かい場所もあったんだ。と、解説しようとしたが難しいですね。
 いずれ恐竜大好き大河君はわかってくれるだろう。とても良い子だ。

 そして南外に帰り我が家の忘年会を焼き肉「ら・ぐう」で。とわちゃんとわかちゃんも来たのである。

 みんなメンコイ。

 この子たちの将来を考えたときに・・・・。ウーム、ジ様は平和な日本で素敵な人生を送ってもらいたい。だからこそ今の政治状況が心配なのである。
 今日、間違っても教育勅語が復活するような日本になってはダメだ。だからジ様は生きているうちは平和を思い続けたいし日本の憲法は大事だと思い続けたい。



と、言うわけで本日も飲み過ぎ気味。少しはセーブすることを覚えなければ・・・。これにてブログは生存証明。

  おさな子のわがままヤンチャOKですそのまま生きよ平和が一番

夕焼け塩竈


今日は年末で塩竈にひとっ走り。大河君が帰省しているとのことで会いに来ました。
昨日から大荒れの天気予報だったが思ったより雪も降らずに東北道は最適だった。
塩竈の夕方は夕焼けがきれいに見える。


ものすごく違和感を感じていることがある。それは安倍首相は物事を強引に進めて「後で説明すること」と言う方法をとっていることだ。
特定秘密保護法も歴史に残る強引さで法案を通したのだが、後で納得のゆくような説明をしたいと言っている。また靖国神社の参拝で思いもしなかったアメリカの失望に対してもじっくりと説明したいと言っている。同じ構図なのだ。
そして、空手形のような安倍首相の沖縄振興策にのった仲井真知事も後でじっくりと説明をしたいと話している点だ。
いずれにしても「いつか来た道」に戻る路線であることは見えてくる。(続く)

今日はメールで書いたので続きは明日南外に帰ってから書きます。

大河君との久しぶりの再会です。軽く一杯飲んでと、言うわけで生存証明でした。

県南の高校野球


電話が・・・

 今日、久しぶりに同級生から電話。彼は50年前に甲子園センバツに投手として出場した男だ。
「県南の高校野球について新聞社から取材があった」
「フーン」
「魁新聞からだったが1月4日に特集をするとのことだった」
「半世紀前だからなぁ」
「もしかすれば角館が可能性もあるしなぁ」
こんな内容だった。
 やはり彼も高校野球の原点は当然のことだがしっかりしたユニフォーム姿にあると考えている。
 彼が甲子園に出場する前後には懐かしい思い出が山ほどある。いずれ紹介することにするが・・・。



素敵な仲間たちとの忘年会

 職場の仲間たちの忘年会。楽しかったなぁ。フグ料理を堪能しながらいろいろと話した。
 でも、結局ボクに残るのは自己嫌悪。一人でしゃべりまくっていた。内気で無口で訥弁の男がフグひれ酒でアッパラパーになってしまったのであります。
 かなり強烈な二日酔い。
 なお、写真は昨夜のメンバー。ブログ掲載でいろいろと話したが皆がOKでモザイクをかけずにそのまま載せました。




昨日の安倍首相の靖国参拝。影響は大きいですね。盟友だと思っていたはずのアメリカからも「失望した」との声が出た。
彼の暴挙をやったあとの得意のパターン。これから丁寧に説明するであるがだめだなぁ。
それに沖縄知事の普天間基地移転のために辺野古埋め立て承認。政権は沖縄を金でつったような感じがしてならない。いずれ2月におこなわれる辺野古の地元名護市長選で反対派の現職市長と自民党一本化した候補者との結果が大きく左右するだろう。



今日は兄弟と一緒に軽く(かなり)呑んで今の時間・・・これにて本日のブログは終了です。

カウンターが180000回超え


 久しぶりの好天である。はるか向こうには白くたおやかな奥羽山脈が見えている。
 こんな日は今日だけだろう。また、しばらくは寒くなり雪の日が続く。そんなホッとした日中だった。

  何となく儲けたようなドピーカン師走の空に少し微笑む

 ところでさっき気づいたのですが、このブログのカウンターが180000回を超えていた。自分で驚いています。どなたかドンピシャの方はおられますでしょうか?



7億円札??!!

 今さらなんですが・・・・。
 今日、珍しく散らかりっぱなしの机の整理をしていたら7億円札が出てきた。先月、会津若松白虎隊自刃の地飯盛山の売店で発見したものである。お値段350円なり。
 今年、最後の宝くじは300円で7億円ということだからボクはすでに当選していたのですねぇ。そりゃないか・・・。

 この7億円扇でパタパタやりながら考えた。考えなくてもいいのですが・・・・。
 東京都の猪瀬知事がこれを持っていたら5000万円のはした金を貰うことはなかったのかもしれない。何しろ「あのバッグ」に冷や汗をかきながら無理矢理突っ込むこともなかったろうに・・・。

 それにしてもマスコミは次の東京都知事候補者をオリンピックだけで考えているようだ。違うだろうなぁと7億円扇を見ながら考えてしまった。

 少し話はずれますが安倍首相は靖国神社の参拝を強行したようだ。堰を切ったような右傾化路線をたどろうとしているように感じてならない。彼は支持率低下を国粋主義に救いを求めようとしているとも思える。いずれにしても日本版NSC、特定秘密保護法、韓国への武器贈与などなど「いつか来た道」に戻ろうとしているのだろう。
 そんなに中韓を刺激しなくてもいいんじゃないの。と考えるのだが危ないなぁ。と、思うのはボクだけだろうか。



本日は横手で一杯です。今年の忘年会はこれで打ち上げ予定で本日のブログは終了です。

クリスマスに平和を祈り


ゴム長靴

 雪が降った。秋田の県南部は豪雪地帯である。生活必需品はゴム長靴なのだ。この時期になるとボクはどこにゆくにもゴム長靴(長靴)を履いている。
 ずらりと並んだゴム長靴の風景。

   雪国の必需品のゴム長は実用第一心も温か



クリスマスの日に

 先日、アルヴェで無料落語会があったことを書いた。その時にボクがいろいろな落語会に行って初めての出来事があった。
 落語など演芸では途中で中入りと呼ばれる中休みがある。だいたいはトイレ休憩になり会場は後半が始まるまでホッとした空気が流れる。その空白の時間帯に音楽をあまり聴いたことがない。
 ところが先日は音楽が流れたのであります。それは何だと思いますか。
  イ、寄席の出囃子
  ロ、歌謡曲
  ハ、ジョン・レノンの曲
  ニ、秋田民謡
さぁ、どれでしょう。

会場には英語の歌が流れた。
「So This is Xmas
And what have you done?
another year over
And a new one just begun
And so this is Xmas
I hope you have fun
The near and the dear one
The old and the young

A very Merry Xmas
And a happy New Year
Let's hope it's a good one without any fear

War is over, if you want it
War is over, now

子どもたちの合唱で「War is over 戦争は終わった」と繰り返されるジョン・レノンの名曲が響いたのである。
  いいですねぇ。そして、後半の「荒茶」になり「子別れ」に移っていった。何だか洒落た落語会だったなぁ。と、今反すうしているところである。


 さて、ここからが本題です。
そんなジョン・レノンの名曲「戦争は終わった」が呼びかけているのに日本は戦争への道をまっしぐらに進みそうな気がしてならない。
 自民党が選挙のスローガンとしていた「日本を取り戻す」は「日本を再びあの戦争への道に戻る」と読めてしまうのだ。被害妄想と言われそうだ。でも、昨日韓国に弾丸一万発プレゼント(韓国ではいらなかったと言ってるようで日本と意見が食い違う???)は武器輸出三原則に抵触するはずだ。
 湯沢出身の官房長官が「緊急性を要し、人道的に必要だ」と誤魔化しているのが気になる。武器輸出三原則をなし崩しにしようとしていることは間違いない。と、ボクはかんがえる。
 人道的に必要なことは武器を貸与しないことだと思うけれどなぁ。無駄なドンパチがなくなる方向に向かうべきなんだけれど・・・。 

 戦争のない世界を願いたい。ハッピークリスマス。



沖縄の普天間基地を辺野古移設が決まりそうである。安倍首相が沖縄にいろいろな支援策を提示した。その中に日米地位協定の見直しがあった。ボクの予想では日米地位協定の見直しは絶対に実現しないと読んでいる。仲井間知事よ騙されちゃいけませんよ。と、言っても彼も自民党知事だったことに気づく。住民がどんなに反対しても強硬に押し通すグループの一員だったのだ。金だ経済だのと札びらでほっぺたをたたいて・・・・。
本日のブログはこれにて色気はないですがとても実用的なグッズの写真とともに終了です。

子どもたちの平和を願って


まずはこれから・・・


 今日は朝からサラサラと雪が降り続く。アレッと思う間に15センチほど積もった。これこそ「塵も積もれば山となる」だなぁと思った。

 今日はクリスマスイブ。我が家の菩提寺は曹洞宗である。だからクリスマスは関係ないなんて野暮なことは言いません。
基本的には我が家は日本独特の無宗教なのでお祭りは神主さんの祝詞を聞くし、葬式や法事はお坊さん。そして、とわちゃんとわかちゃんが楽しみにしているクリスマスには真っ赤な服を着てサンタになれと言われればサンタクロースにもなる。

 ジジバカは孫たちがクリスマスプレゼントで欲しいと言えば「何でも買ってやろう」と考えている。
 そこで、家人たちにそれとなく「とわちゃんたちは何が欲しいと言ってる?」と探りを入れていたが3歳くらいじゃ何が欲しいか見当がつかないようだ。
それが正しいのです。つまり秋田弁で言う「ホンジがついてねー」と、言うことである。その「ホンジがつかない」うちに「何でも買ってやる宣言」は撤回することにしよう。と、考えています。ハイ。
 
 結局は写真にあるようなドレスを買ったようだ。サンタが枕元に置くよりも前に自分で着てウクレレで好きな歌を演奏する姿勢が良い。いずれはおねぇちゃんに追いつくだろう・・・・。
 今日はクリスマスです。シャンパンと飲み慣れないワインで酔っ払っちゃった。世界の平和と日本の安定を願いたい。



 写真の黒板に書いている似顔絵は生徒諸君がボクの顔を描いてくれた。それにしても、すごくメンコイねぇ。気を遣って描いているのがよくわかる。普通に描けばシワシワのただのジー様だからねぇ。何と善意に満ちていることか・・・。
 左がShihoチャン、右がNagiチャンの描いたもの。それぞれのタッチと言いますか筆致と言いますか感じ方が違うのがおもしろい。黒板拭きでサーッと一拭きで消えてしまう一期一会のクリスマスバージョン。こうやって似顔絵を描いてくれたイラストライターたちに感謝である。



東京都の猪瀬氏が辞職した。それにしても東京都議会の対応にはガッカリした。偽証をすれば法で裁かれるという百条委員会をちらつかせたが結局は「辞職すれば百条委員会はやりません」とやめてしまった。これは真相を解明すべき議会の怠慢と言える。
「死者にむち打つな」ということがあるのかもしれない。しかし、5000万円が単なる生活資金なのか政治資金だったのかなどなど不透明さを明らかにする必要はあったはずだ。猪瀬さんが副知事当時に東電病院の売却を迫ったことの裏事情はなかったのか。石原前都知事と特洲会とのつながりはどうなのかまで遡ることができたと思うのだが・・・。
それを猪瀬氏の辞任で片付けてしまった責任は重い。

今朝の魁新聞を見て「やっぱりね」とガッカリした。それは共同通信社がおこなった世論調査で安倍政権の支持率が回復したと報じていたことだ。
安倍政権の読み「少したてば特別秘密保護法の強行採決は忘れてくれる」の通りになっている。それだけ国民は馬鹿にされているのだ。いや馬鹿なのかもしれない。
次の都知事選挙でも安倍政権側は争点を隠して「オリンピック一色」で当選を目論むだろう。オリンピックなんか争点の一つでしかないはずだ。東京で抱える問題をしっかりととらえて、さらに言えば国政も見すえての一票になるような選挙になってもらいたいと願っている。
結局は相変わらずの騙される羽目になる。
今後、3年間大きな選挙はない。東京の都知事選で今の政権を揺さぶる一票を投じてもらえるように東京都民にはお願いしたいのであります。

ところで韓国への銃弾一万発無料提供も「きな臭い」。戦争をしたくて仕方がない姿勢がまる見えなのですが。危ないなぁ。もっと言えば武器輸出商人の暗躍かも・・・・。

ありゃりゃまたまた支離滅裂。




今宵は皆が集まってのクリスマスパーチー。とわちゃんのドレス姿のウクレレ演奏がさまになっている。
これにて本日のブログは終了です。

「現代の名工」祝賀会へ


教え子の祝賀会

 11月6日。夕方のテレビニュースを見ていたら「今年度の秋田県で選出された日本の現代の名工に原田薫さんが決まりました」と流れた。
 エッ。それはボクが40年以上前の教え子だと慌てて画面を見たらその通りだった。これはすごい。次の日の新聞紙面も飾っていた。
 現代の名工。何の名工かと言えば理容業のである。つまり床屋さんのハサミやバリカンなどの日本の中で有数の使い手なのである。

 何日かして祝賀会の案内状が届いた。もちろん出席の返信を出しました。その祝賀会が本日秋田市であったのです。

 祝賀会には300名近い方が出席されている。正直に言えばこんな晴れがましい席はボクにとって違和感そのものだ。席が決まっているので何となく肩身の狭い思いでビールと酒の到着を待っていた。
 ところが「あにはからんや、おとうとしらず」ビールは来ない酒も届かない。どうしてでしょう。
 それはセレモニーが長いからだったのです。国会議員初めそうそうたるメンバーが挨拶する。「オレだったらもっと簡単に素敵にやるのになぁ」などと心の中で突っ込みを入れながらビールの到着をひたすら待つ。
 来賓の挨拶が終わり、本人の謝礼のことばがあった。これはとても良かったなぁ。さすが我が弟子(と、自分で思っているが・・・)素直で簡潔な内容でまとめてくれた。

 宴会になりビールも届き日本酒もあり、のんびりと食事を楽しんだ。そこに日本の名工に選出された弟さん(彼も同じ高校の生徒でボクの教え子)が席に来てくれた。これで一挙に語らいが楽しくなった。彼は言うのである。
「今だから言えるんですが・・・」
「何?」
「私が3年生の時に先生は突然転勤になりました」
「あー、んだんだ」
「ショックでした」
そうかぁ。ボクが勤務する学校に、彼を入学するように勧めたのはボクだったのだ。その彼の卒業を見ずに転勤になったのを思い出した。ボクが去った後に彼は努力して歯科技工士の道へと進んだのである。さらに彼は言う。
「先生はものすごくいいかげんだったすよ」
「・・・」
「白衣は真っ黒だし、やることがハチャメチャだし」
「・・・」
「でも、それが嬉しかったし、良かったんす」
「・・・??」
「何となく余裕を感じたのです」
「ウーム・・」
「あの時、もし、キチキチと先生が私に接していたら今の自分はないと思います」
「・・・」
「今、仕事でドクターと話をしている時の余裕がその時作られたと思います」
「どんなこと?」
「経験上、型紙通り作れば間違いなく患者さんが違和感を感じるパターンがあるんです」
「フムフム」
「その時、これじゃあ駄目ですよと言うとクビになります」
「んだなぁ」
「そんな時には、こんな感じも良いかもしれませんけれどねぇと言うんです」
「ガチンコで勝負しないで回りみちだべな」
「はい」
そうかぁ。と、ボクはハタと思い当たった。反面教師のサンプルだったのであります。良かった良かった。
 また、会って呑もうぜ。と、握手して帰った。
 要するにいろんな人がいるからいろいろな対応があると思ったのであります。40年前の自画自賛です。ハイ。

 主役の日本の名工の原田君とはあいさつまわりが忙しかったので会が終了間際に二人で写真をパシャッと撮った。
「元気?」
「ハイ」
「病気大丈夫?」
「ハイ」
最後に原田君に
「オレは商売敵だなぁ」
「???」
「髪の毛がまったくねーべ」
「いや、大丈夫っす。バリカンでもカミソリでもちゃんとやれます」
「そうかぁ」
「はい」
「ジャア」
いいねぇ。高校生の時の会話が出た。そのうち40年ぶりに床屋をしてもらうかなぁ。
 と、言うわけで本日の祝賀会素晴らしいものでした。お互いに万感の思いはあったのであります。感謝感謝。



と、言うわけで本日は楽しく酔っ払ってしまいました。これにて本日のブログは終了です。

春風亭勢朝独演会でした


独演会三席

 昨夜はアルヴェで春風亭勢朝師匠の落語独演会があった。真打ち出演で入場料が無料なのが何よりもすごい。お客さんは100人くらい集まっていたかなぁ。せっかく無料の落語会がもったいないと落語ファンのボクは思ったのであります。
 勢朝師匠は今は亡き春風亭柳朝師匠の弟子で師匠なき後は小朝の一門に属しているとのことだった。群馬県伊勢崎市出身で地名の「勢」をつけてもらったと話していた。

 演目は3席。まずは定番とも言える「子ほめ」。友だちのところに生まれたばかりの子どもを褒めて一杯ごちそうになろうとする男の物語。
 2席目はこれまで聴いたことのない演目だった。豊臣秀吉の死後にその臣下の大名たちが6人(加藤清正、池田・・・そして福島正則)茶会に招かれた。その6人の大名は茶会の作法などを知らない。
 そこで加藤清正が最初にお茶を飲むのでその真似をすることになる。6人目がへそ曲がりの福島正則になった。
 お茶の回しのみ時に加藤清正の長いひげがお茶の中に入ってしまう。その汚いこと・・・。清正の後の大名たちが真似をしようにもあまりにも汚くて一度飲み込んだお茶を吐き出してしまう始末。つまり誰も飲まない。最初に出されたお茶よりも吐き出した分量で増えてしまっている。ところが最後にお茶の器が回っていった福島正則が近くにあるお菓子とともに一気の飲み干してしまう・・・・。ウーム何ともかんとも汚いなぁ。
 勢朝師匠も話していたがもともとは講談で演じられていた内容を落語にした噺とのこと。落語家は一席演じた後で通常演目を言わない。そこで家に帰ってから調べたら「荒茶」と呼ばれるネタだった。勢朝師匠の十八番の噺らしい。勉強になりました。
 そして、3席目は『子別れ』。大工の熊さん。腕の良い大工だが酒を呑んだらハチャメチャ。かみさんと息子亀吉(だったかなぁ)がいるにもかかわらず吉原から女を連れ込んで女房子どもを追い出して女と暮らす始末。しかし、女はもともと花魁。うまくゆくはずがない。ずくに別れてしまった。それから熊さんは心を入れ替え職人として腕を磨いた。
 2年後。木場で世話になっている番頭さんの機転で息子の亀とばったり再会した熊さん。いろいろなことがあり、元のおかみさんと「より」を戻す噺です。
 「子はかすがい」と言います。この噺は大工の使う「げんのう(金槌)」と「かすがい」がキーワードになる。でも「げんのう」とか「かすがい」はごく一部の言葉になってしまったんだろうなぁ。

 ギャグをたっぷりと盛り込んだ古典落語が3席。楽しませてくれたなぁ。前にも書いたがこれで無料(ただ)とはありがたいですね。
 帰りに呑んだビールと酒っこが美味いこと旨いこと・・・。電車で降りる駅を乗り越すことなく帰ってきました。


写真は、このところギターを持って伴奏をする機会があった一枚。写真をもらったのだがどうもボクは楽しんでいませんね。必死になってコードを追っている。これじゃあ「音楽」ではないです。「音我苦」かも・・・。でも楽しいんですけれどね。
子ども向けの『例解学習類語辞典 小学館』をぱらぱらと見ていたら「アナクロニズム」という言葉にぶつかった。ヘェーッ今時の小学生はボクも知らないこんな言葉も調べたりするんだと感心した。日本語で「時代錯誤」という意味とのことフーム。その例文に次のように書かれている。
『情報公開が求められる時代にすべて非公開とはアナクロニズムもいいところだ』
素晴らしいっ!その通りだ。四年前に発行された辞書である。先日の特定保護法案をすでに予言していると思った。監修の深谷圭助先生の見識がいいなぁ。この辞典、パッと開いて適当に読んでいてもおもしろいです。
そうそう有馬記念。見事に外しました。これにて本日のブログは終了です。
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