『さらば独裁者を』読みながら

 雨降り。朝にわかちゃんを出迎えた時には曇り空。その場所にはタンポポの綿毛が丸くふんわりと風になびいていた。タンポポの最盛期も過ぎましたね。
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 夕方、ネットのニュースを見たら大飯原発再稼働を差し止める判決が出たとあった。詳しいことはわからないが画期的な判決であることは間違いない。
 そして、帰りの車の中で聞いたラヂヲのニュースでは厚木の基地で起きている自衛隊と米軍の夜間の騒音の差し止めと賠償金70億円を命じる判決が出たと報じている。こちらもこれまでにない判決だ。
 経済第一、金儲け主義、戦争に前のめりになっていることに一石を投じる司法の良識とも言える。こんなところから少しずつ少しずつ民主主義や憲法を考えてゆく必要があるのでしょう。
 一歩ずつ今の政治の状況が「おかしい」と気づき始めているのだろう。それにしても非道い政権であることは間違いない。

さてこれらのニュースを見聞きして書き留めておこう。5月19日の朝日歌壇に次の歌が選ばれている。
「しょうがない」は日本人の悪いくせ九条原発秘密保護法
        さいたま市 田中ひさしさん
言葉替えどんどん浸食されるのか誇りに思いいし平和憲法
        新発田市 和田 桃さん
この歌の選者は永田和宏さんである。その「評」には次のように書いている。
『田中氏、和田氏に同感。「しょうがない」などと思っているうちに、時代は取り返しのつかないまでに「浸食される」。戦後で最も危険な時期ではないか』

 そして、昨日(5月20日付)の朝日新聞「社説 余滴」には高橋純子政治社説担当氏が「1分半に1度かけられる命」と題したコラムを掲載した。
 安倍晋三首相が集団的自衛権の行使に向けた15日の会見で国民の「命」を「守る」と言った回数が1分半に1回だったという。
 高橋さんは言う。
『首相が「命を守る」の裏側には、自分ではない誰かの「命をかける」が張り付いている。しかも1分半に1回、その誰かと死の距離は近づいている。
問われているのは憲法九条の歯止めを外して、日本を「戦争のする国」にするのか。しかもその歯止めを、閣議決定による政府の憲法解釈変更で外していいのか。
 ところが首相はこの問いには正面から答えようとしない。「お父さんやお母さんやおじいさんやおばあさん、子どもたちを助けられない。それでいいのか」といった類いの弁を繰り返すばかりだ。レトリックというよりもトリック。覚悟も熱意も感じられない。これが日本の平和国家としての歩みを根本から変えようとしている最高権力者の会見か。
 安倍首相はわかりやすく説明しようとしたとのことだが、政権が想定する国民像は論理的な説明よりも、お涙ちょうだいが効く人たちだということなのか』

 今、ボクが考えていることを的確に言い切っている。このコラムの最後に安倍首相が説明に使ったパネルの絵について書いて結んでいる。
『会見場に置かれた首相肝いりのパネルには、赤ちゃんを抱く母親に不安げな表情で寄り添う子どものイラストが描かれている。だが、不安な表情で見つめられているのは誰か。首相、あなた自身なのではないか』

 先日、届いた「週刊金曜日」臨時増刊号『さらば独裁者 検証暴走する安倍政権』をちらちらと読んでいる。
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 この中で印象的なのは内田樹さんと言う方が話している部分である。ものすごく、はしょると次のようになる。
『有権者の多くは「経済成長しなければ日本は滅びる」という物語を刷り込まれていて、とにかく金儲け主義には好意的です。
 しかし、国家や国民は経済成長のために存在しているのではありません。国民国家の国家目的は「存続すること」それだけです。「成長か死か」というような気楽な台詞を言えるのは、会社がつぶれても自分は死なないと思っている経営者だけです。
 国家が死ぬと言うことはたくさんの人間が死ぬと言うことです。政府が「成長できなければ、死ぬ方がまし」と愚劣で破滅的な政策をしないようにするための装置として民主主義があり、立憲主義があり、平和主義があるのです。それを守らなければいけないのです』

 日本が立憲主義の国で有続けることができるか。民主主義の国が継続できるか。戦争のできる国になってしまうか。などなど大きな転換期であることは間違いない。だからこそあきらめることをあきらめないで「さらば独裁者」を願いながら見つめていきたい。

   今のボク署名くらいの意思表示いつかは行くぞ護憲のデモへ


と、言うわけで本日のブログはこれにて終了です。
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