野球の奥深さ

雪の晴れ間に

 今朝は冷え込んだ。我が湯ノ又地区の道路は雪が消えずに圧雪状態。実はすぐ近くにバイパスが通って雪の消え方が遅くなったためだ。湯ノ又の台林地区を見た景色。輝いています。
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 午後から、とわちゃんとわかちゃんがスキー持参で遊びに来た。
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スキーの最初は滑るよりも歩くことが大切。そこで我が家の周りを歩くことにして緩い傾斜は少し滑るだけで30分ほど歩いているうちに何とか扱えるようになった。
 まぁ、それでもまだまだですけれどね。これから何度つきあえることかなぁ。


谷沢健一さんの言葉

 朝日新聞2015.11.19付の「折々のことば」に次の内容があった。

『野球というのは不思議なもので、道具を大切にする気持ちが、技術を向上させるんです 谷沢健一』

 東京六大学野球で94連敗まで記録を更新していた東大野球部。その連敗を止めたことが今年大きな話題になった。知らない人もいるかもしれないが・・・。そこにはコーチとして元中日ドラゴンズの主軸打者であった谷沢健一さんがいた。
 この谷沢さんの「ことば」の出典は文藝春秋9月号と書いている。物好きと言いますか野球好きのボクとしては、ぜひとも内容を確認したい。本を探したらありました。早速、注文し先日届いた。
 文藝春秋9月号は芥川賞発表受賞作二作全文&選評が特集の分厚い冊子であった。芥川賞には興味がないのですぐに谷沢さんの記事を探す。(もっとも物好きなボクは又吉直樹の『火花』は「文学界」だったかですでに読んでいる。単行本は買っていないが)
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 簡単にまとめておきたい。

 谷沢健一さん(以下、谷沢で)は早稲田大学野球部出身。なぜ、彼が東大のコーチなのか。
 早稲田客員教授としてスポーツ論や実技体育の講座をもっていた谷沢がグラウンドで授業中に、1人の女子学生が弟の男子を一緒に連れて訪れた。
「弟が浪人中ですが1週間に1回谷沢さんの授業に特別参加させてもらえませんか」と、頼んだとのこと。
 谷沢としてはケガなどを考えると簡単にOKは出せない。それでも2人は何度も訪れてねばった。そして、最終的にはティーチング・アシスタント(TA)呼ばれる補助員制度を利用して許可をした。
 その子は道具の出し入れとかライン引きなどで授業を手伝いながら特別参加することができたのである。彼はその翌朝から真っ白いユニフォーム姿で休まずに一生懸命に参加した。
 そして、彼は翌春東大に合格。5月のリーグ戦が終わったころに「野球部のマネージャーになりました」との連絡が谷沢にあったとのこと。これが2003年頃。
 谷沢は2005年から「谷沢野球コミュニティー千葉」として柏市に社会人野球のクラブチームを創設。その時の練習試合の相手に東大野球部をお願いし、そのTAだった彼が東大野球部のマネージャー時代に2~3回練習試合をしたとのこと。
 そして時は経ち2010年秋のリーグ戦の時にマネージャーだった彼は東大野球部90周年記念の出版物の編集委員をやっていた。さらに「なかなか打てない」とチームの現状に悩んでもいた。そこで初めて谷沢はコーチを依頼されたというのである。

 大学間のいろいろな障害を乗り越えて、コーチを引き受けた谷沢は東大野球部選手たちのとコミュニケーションをどうするかに悩んだ。
 東大生は理屈っぽいだろうし指導を素直に受け入れてくれるかどうか・・・・。そこで技術の話よりも先に部員の気持ちをどう捉えるかということで「野球に臨む姿勢・心構えを最初に話そう」そこから入ろうと考えた。

 そう考えて野球部の寮に入ったら何とまぁ寮内の汚いこと・・・・。寮の玄関を入ったら靴はグチャグチャ、埃だらけ、掃除をしていないなどなど・・・。自分の部屋で履いているスリッパのままトイレに入り、そのまま部屋に戻ってくる(笑い)。
 上下関係もゆるい。練習後のミーティングでは下級生が上級生の態度にいろいろと注文をつける。
 練習時にはバッティングゲージにアップシューズで入ってくる。グラウンドで走って凸凹になっている部分をトンボを使って誰も直さない。穴ぼこに入ってケガをするなんてことは考えない。
 さらに、他大学ではグラブ、スパイク、ユニフォームでも道具は魂が宿っているということで練習後にはきちんと磨き大事にする。だが東大野球部員は、ただの道具としか思っていないようだった。野球さえできればいいというか、大事にするという意識が少ない。そこが驚きだったと谷沢は語っている。
 そこで出てきたのが冒頭に出てきた谷沢の言葉
『野球というのは不思議なもので、道具を大切にする気持ちが、技術を向上させるんです』
である。この話を少しずつ継続して浸透させていったという。
 バッティングゲージのアップシューズ着用も「アップシューズでバッティングしていたら下半身は強くならないよ」と言うと1時間もしないうちに全員が履いてきた。便所のスリッパも「用意しろ」と言うと翌日には揃っている。

 谷沢はこれらのことを少しずつ話して浸透させていった。東大野球部員はいろいろなことにすぐに反応して改善してくれる。谷沢は
『野球の常識を知らなかっただけなんですよ。きつい言い方をすれば自分は自分、人は人で、自分さえよければいい、という印象をもちました。浪人して、それも二浪三浪して自分で道を切り開いて東大に入り、野球をやるために野球部に入ってきた・・・そんな自負が、そうさせているのかもしれないと思いました』
と、話している。

 東大野球部員はいろいろなことを谷沢に質問してくる。その質問がとても良いところをついていると言う。
 さらに連敗を止めた法大に勝った試合で注目されたのは「守りを固め、ノーヒットでも点を取る野球、常にケースを設定し、貧打を克服する練習を重ねてきたこと」だという。それだけしっかりと野球については考えている。練習のプロセスもいろいろと書かれているが、ここでは割愛。
 いずれにしても東大野球部のコーチとして1勝もできなかった野球部員たちもいる。その部員たちに次のようなメッセージを送っている。
『(何年も浪人をして)そこまでして・・・・・とは思うまい。彼らはただ野球が好きなのだ。そんな男たちに野球に興味があり、スポーツに興味があるのなら、このスポーツの社会を変えてくれ』
 もしかすると将来、スポーツマネジメント界で名を馳せる東大野球部出身者が現れるかもしれない。
 このように記事は結んでいる。

 野球に日常生活はカンケーネー。野球には眉毛なんかカンケーネー。野球には先輩面して威張っていればいいんだぁ。野球のグラウンド整備は後輩がやるに決まってるべ。野球は上手だったら何してもいいだぁ。などなど野球における悪しき「こと」はあちこちで聞く。
 でも、野球ってそんなことじゃないんだろうなぁ。谷沢健一さんが言う道具を大切にする精神。それはイチローも言っているし実行もしている。先日、引退した中日の山本昌投手は「高校野球に取り組んでいる部員にお願いします。グラウンドにツバを吐いたりすることはやめて欲しいんです」と話している。
 一流でも本当に草野球でも「野球」を好きな人ならばだれでも共通して持つ「精神」というか「気持ち」があると思うんですけれどね。やはり野球は奥が深いですねぇ。
 文藝春秋9月号。もう少し別な部分も読んでみようかなぁ


と、言うわけで本日のブログはこれにて終了です。

   孫たちのスキー挑戦手伝って我に似たらば上達するネ
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