カマキリの卵の位置で・・・
放射冷却に
久し振りに綺麗な朝焼けになった。
日中も晴れの割合が多く。天気予報では「晴」になる気持ちのいい日になった。小春日和でしょうね。
そして、夕方には半月が出た。
この月が出た頃から路面は凍結気味に。
夕方からどんどん気温が下がっている。明日の朝は放射冷却になり気温はグンと下がりそうだ。明日の出勤は路面凍結に気をつけなければ。
迷信だった
秋にアネコムシが多ければ大雪。カマキリの卵が枝や木の高い場所に産み付けられていると大雪。こんな話がある。
昨夜から読んでいた本に興味深い内容があった。
これは以前(2017.1.21付)ブログで紹介した『バッタを倒しにアフリカへ』を書いた前野ウルド浩太郎氏の書いた本『孤独なバッタが群れるとき』である。
2012年の発行の1冊で『バッタを倒しに・・』の五年ほど前に売り出されていた。内容はサバクトビバッタの研究内容が主体であるが所々に研究の余話のような話が挿入されていて前野博士独特の語り口でとてもおもしろいのである。昆虫好きにはたまらない1冊と言える。
この中のコラムに次のような文章がある。少し長いが引用させてもらいます。
『雪国には、どのくらい雪が積もるかを予想する超能力をもつ昆虫がいるというのだ。それを成し遂げるのは、オオカマキリ。彼女らは草や木の枝などに産卵するが、秋に産みつける卵鞘の高さがその歳の積雪量を物語っているというのだ。雪国で伝統的に知られている話だが、この「カマキリの積雪量予想」を民間の方が初めて実証し、その研究で学位を取得し、その研究内容を紹介した本が出版され、一時話題となった。私もその本を読んでみたのだが、あまりにもおもしろい内容なので感動した。
この話の前提には、「カマキリの卵鞘は雪に埋もれると死んでしまう。だからといって高い所に卵鞘を産みつけるとこんどは鳥に喰われてしまう。そこでオオカマキリは、少し雪から出るくらいのギリギリのラインを狙って卵鞘を産む」というものだった。
つまり。「卵鞘の高さ=未来の積雪量」というのだ。こんな芸当、いつたい他に誰ができるというのだろうか?気象予報士顔負けの偉業である。カマキリはなんてすごい超能力をもっているのだろう。私を含めた多くの人々が感心していたはすだ。ただ一人、私の恩師を除いて』
と、言うわけで前野さんの恩師の昆虫学のプロの安藤さんという方がオオカマキリの研究を始めたとのこと。
結局は卵鞘が雪に埋まろうが次の年には問題なく幼虫が孵化してくることを確認。もちろん丈の低い草に産みつけられた卵鞘から幼虫が問題なく誕生した。さらにはカマキリの卵鞘はほとんどが雪の中に埋もれていることも確認した。つまり、カマキリの積雪量予想は夢物語だったと前野さんは言っている。
巷間言い伝えられているもっともらしいことの真実をいうことは難しい。でも前野さんは次のように言う。ボクも心したいと思うので引用します。
『たとえ、どんなに長い間言い伝えられてきたことであったとしても、どんなに偉い先生の言葉だったとしても、それを鵜呑みにすることがいかに危険なことか。安藤先生は退官された後も体を張って研究とは何ぞやと、私たちに背中で語ってくれる』
と、言うことはアネコムシ伝説もありえないってことですね。
それにしても前野ウルド浩太郎氏。今後の活躍を祈りたい。
本日のブログはこれにて終了です。
教室の窓の下には様々な物が落ちていた 心の闇が