今を全力で

　ＣＤを聞くこともなかった。でも少し遠くに走ることが多くなったので最近購入したＣＤを車の中で聴いてみた。


　まずは写真左上のボブ・ディランの『SHADOWS IN THE NIGHT』だ。ボブ・ディランがスタンダードナンバーを歌うという企画物ということでポチッたのである。
　最初に聞いた時は「アリャリャこれは外れだ」と思った。ディランが低い声で神妙に「枯れ葉」などのスタンダードナンバーを歌っているのは何とも眠くなって仕方がない。数曲、聴いてから「ダメだこりゃあ」とＣＤを取り出した。それから何日か経ってから、もう一度聴いてみるかと思い直して再生してみたらアンタ・・・これが中々いけるではありませんか。ディランのかすれた声が悪くないのである。いわゆる「味」なんだろうなぁと思った。

　左下の『１９３９～ＭＯＮＳＩＥＵＲ』一般的には『サンキュー・ムッシュ』である。ムッシュかまやつこと「かまやつひろし」のトリビュートアルバム。今井美樹、アルフィー、トータス松本、堺正章、布袋寅泰、井上順、従姉妹の森山良子その息子の森山直太朗たちがムッシュと共に彼のヒット曲を歌い演奏してまとめた１枚だ。
　何といってもスパイダース当時の『バン・バン・バン』『ノー・ノー・ボーイ』『エレクトリックおばあちゃん』などが入っていて懐かしくも嬉しい１枚。

　右下はトニー・ベネットの『Duets Ⅱ』。トニー・ベネットと言えば「♪アイ・レフト・マイ・ハート・イン・サンフランシスコ」とハミングしてしまう「霧のサンフランシスコ(I Left My Heart in San Francisco)」なのである。
　トニーは１９２６年８月生まれだから御年８９歳、今年９０歳になる。その彼がレディ・ガガ、ナタリー・コール、シェリル・クロウなど有名どころと一緒にデュエットを吹き込んだ１枚。声量といい、リズム感といいほぼ９０歳とは思えない素晴らしさだ。最近はレディ・ガガとのデュエットＣＤも発売したとのこと。ボクもこんなお年寄りになりたいものだ。

　そして、左上が秋田の生んだ友川カズキ３年ぶりの新作『復讐バーボン』。あの芥川賞受賞作家西村賢太氏とはとても仲が良いらしいのだが、その西村氏がこのＣＤに一言
『夜と夜と夜－－－友川さんの歌に朝はない。さびしく明日を待つ永遠の夜と夜と夜だ。』
と、寄せている。
　ＣＤの帯には『破れギターを手に転がり続ける剥き出しの魂－－－「その現在」がここに。』と書かれている。で、正直に言えばＣＤを一度聴いてもさっぱり意味がわからない。２度目を聴いてもわからない。でも、友川節は健在であることがわかる。それだけでいいのだ。
　数年前。秋田有楽町の映画館が無くなるときに彼のコンサートを聴きに行った。ファンが結構詰めかけていたことを憶えている。
　また、４０年近く前に彼が能代から東京に出るときのこと。地元能代で旅立ちのコンサートを開催した。その時の『♪生きているって言ってみろ』と絶叫する姿を今でも思い出す。
　その精神が今も脈々とＣＤの中に満ちあふれていると思う。
　本来ならば歌詞全体をピックアップすべきかもしれないが・・・。この中の一曲『家出青年』の歌詞がとても引っかかった。
『♪「次世代のため」などと言うから
　　滑稽になっちまう
　　「負の遺産」なぞと括るから
　　たいがいになっちまう

　　原発だろうと何だろうと
　　イヤなものはイヤだと声を成せばいい
　　色素のない奥ゆかしき美意識なぞ
　　そんじょそこらの
　　ニワトリのフンですらない』

ウームと聴きながらうなってしまった。やはり友川カズキは「夜」の中かもしれない。
　でも、聴いていると段々にはまってくる。そして、秋田訛りは大事にしなければと思うわけであります。
ついでに、このジャケットも

紹介しましょう。

　　　ひたすらに思いのままに生き抜いて思い伝える友川カズキ


本日は（も）歓迎会のために電車でＧＯ。明日は明日で少し遠くで酒飲みです。４月の週末は妙に忙しい。
ＧＥＮ君にお土産で買ってきた「タイガース・オフィシャル・イヤーズ・ブック」を渡す約束が果たせないでいる。もし、このブログを見ていたら５月まで待ってくれ。それまでタイガースの調子が上がることを祈る。そうそう、今日からのＹＧとの三連戦が楽しみだ。三タテをくらわしてくれと願うばかりだ。そうでなければ我が社のＫ君の高笑いに圧倒されてしまうから辛いのだ。頑張れタイガース。
と、言うわけで本日のブログは早めにアップして終了です。