染めはマジック
化学実験のよう
職場で講演会があった。そのタイトルは「京都の染め物について」。(株)仁科印染工場代表取締役仁科繁一さんが来校されて京都の染め物について話された。
京都の風習などをまじえて染め物について講演された。仁科さんの会社の「印染」は「しるしぞめ」と読むとのこと。大阪では「いんせん」と読むとのこと。なるほどなぁ。
そして、染めの実験。絹の布に事前にえんじゅ(槐)などで軽く草木染めしたものを、三つの金属イオンにつけて発色を見た。3種類の金属イオンは鉄、チタン、アルミニウムである。京都の水は鉄分をほとんど含まないという。だから鉄で染めるとくすんだ鈍い色に染まる。チタンとアルミニウムはきれいなピンクなどに染まった。
写真は一番上は仁科さんの持参された鉄イオンが入った浸染用鉄液。このイオンの染め方を手伝っていた生徒が「臭い」と言う。どれどれと思い近づいてみると確かに強い酢の臭いがする。仁科さんは
「木酢酢鉄です。だから酢の臭いがします」
なるほど。
二枚目の写真はえんじゅ(槐)で染めた絹布。三枚目の写真は鉄のイオンで染めているところ。そして四枚目の写真が水洗いをして乾燥させた鉄イオンで染め上がった絹布である。色濃く染まっているのはえんじゅ(槐)ではない草木染めから染まったもの。残念ながらその草木の名前は忘れてしまった。まったく・・・・。メモしろよ!イトー君。
ところで染まった絹布を水で洗い流しているときの生徒の感想がおもしろかった。濡れた絹布を絞りながら
「この布を絞る感触が嫌だなぁ」
「なんで?」
「何だかキシキシとするんです」
「そうかぁ」
絹糸を織った布。原料は蚕の吐いた絹、つまりタンパク質だ。やはり動物質の感触がするんだろう。木綿のような植物質のソフト感とは違うだろうなぁ。彼女たちの感覚の鋭さを妙に感心した。
今日は化学実験のようではなく、まったくの化学実験だった。良い話を聞いたなぁ。何だか染め物の実験をやってみたくなった。けど・・・。
染め上がる
絹布の色に感動す
渋さ艶やかあの日のように
全国高校軟式野球大会
今日、兵庫県の明石などで開催されている全国高校軟式野球大会で北東北の代表として出場している秋田商業が鹿児島商業に4-0で勝利したとメールがあった。初戦突破です。良かったなぁ。すごいですね。
全国大会へ出場を決めたときの秋商監督のことを8月3日と4日のブログに書いていた。あらためて初戦突破の思いが伝わるような気がする。
高校野球の熱戦がひそかに展開されている。とても素晴らしい。秋商の球児たちの全力での戦いを期待しよう。
これにて本日のブログは終了。